自炊歴、かれこれ20年近くになるでしょうか。
恥ずかしながら、このうち15年以上、木製の落し蓋を使っていませんでした。
何ていう商品名なのでしょうか、蛇腹式サイズ変更可能なステンレス製の落し蓋、これを使っていました。
残念な事に以前は、落し蓋を使った方が良さそうだけど、
使わないと出来上がりが全然違うなんて思ってもみませんでした。
落し蓋の素材による違いなんて、考えてみようともしませんでした。
ある時、主婦向けTV番組で、落し蓋の有効性が取り上げられているのを、なんとなく見たのです。
木製の落し蓋だけでなく、私も使っていたステンレス製の物、
さらには、アルミホイルで作った代用品などについても、有効性をいろいろ試しています。
どれも、使わないよりは、いいみたいです。けれど、木製落し蓋は、どれにも勝るものでした。
木製の落し蓋は、当然の事ですが、水に浮きます。それにアルミホイルと違い、適度な重さもあります。
そこに落し蓋の意味があったのです。
ぐつぐつと煮立った煮汁の泡を、上手に回転させてくれるのは木製落し蓋でした。
そんな番組を見て、翌日には、我が家で一番良く使う18cmのお鍋にちょうど良いサイズの落し蓋を購入。
その後、有効性を自分でも確認し、さらに大きい21cm鍋用、さらには、16cm鍋用までも揃えました。
日々の煮物に使っている間に、少しずつ使いこんだ色合いになってきました。
飴色になった落し蓋があるお台所。食を大切にする姿勢が伺えるような気がします。
まだまだ、飴色には程遠い落し蓋を手に、お料理をする日々です。
これからも、半世紀近く、し続けるであろう炊事。
落し蓋が飴色になり、『食を大切にする姿勢』が伺えるお台所の主になりたいものです。
余談ですが、「煮物」つながりで、もうひとつ。
『煮物は冷める時に味がしみる』のですね。これも、恥ずかしながら、つい数年前に知りました。
弱火でことこと長時間煮た方がいいと思っていたお料理。しっかり火が通ったら火を止めて、冷めるまで置いておきます。
そして食べる前にまた少し煮込みます。
ことこと長時間煮込むよりも、しっかり味がしみて、断然おいしいから不思議です。 |