ボロブドゥール Borobudur

ボロブドゥールは、仏教の3大遺跡の一つ(他は、カンボジアのアンコールとミャンマーのバガン)と言われていますが、その通り、とてつもない巨大遺跡です。ジョグジャカルタから、北西42qの所にあります。1814年にラッフルズホテルでも有名な、ラッフルズにより、発見されました。
小山の上に築かれていますが(高さ42m、基壇の一辺は、124mにも及びます)、遺跡全体が一つの曼荼羅になっていて、この寺院?霊廟?僧房?仏舎利塔?建立のための情熱と権力が、とてつもなく大きいものであったことがわかります。
最下層に「隠れた基壇」、その上に五段「方形の壇」、三段の「円形の壇」がのり、最上段に巨大なストゥーパ(仏塔)が建てられました。基壇は、欲望の渦魔巻く欲界、方形の壇は、悟りの過程を表す色界、円形の壇は、悟りの世界そのものである無色界を表すと考えられています。
遺跡全体が、2500面以上のレリーフで覆われていて、その仏教に関する物語は、インドからはるばる伝えられたものです。日本へ伝えられたルートとは異なったルートで伝えられたとされますが(南伝仏教)、源流が同じであることも改めて思い知らされます。
今は、イスラム教国のインドネシアですが、かつては、仏教国であったことの証としても、貴重な遺跡と言えるかもしれません。780年頃から9世紀にかけてシャイレンドラ王朝によって建設されたと考えられています。
3頁に分けてご紹介しますが、1、2頁がボロブドゥール、3頁がその周辺遺跡の紹介になっています。

ボロブドゥール遺跡への上り口。

駐車場から、遺跡までは、たくさんの物売りがまとわりついてたいへんですが、お好みに応じて、付き合ってあげてください(もちろん無視していただいてもかまいません)。
まさに、登山道の入り口のようです。
旧基壇の浮き彫り。
ボロブドールは、自然の丘を盛り土で覆って整備し、安山岩のブロックを積んで、造られたと考えられています。
五層の方形の基壇の上に、三層からなる円壇がのっていて、頂上に仏塔がのっています。 
五層の方形の基壇の下に、もう一段基壇があるのが、旧基壇で、一部のみ見ることができます(その他の部分は、土の中に埋められています)。
この浮き彫りは、飲酒の戎と考えられているもので、家族の座る床の下(左側)に、酒壺が二つ見えます。
この浮き彫りは、飲酒の戎と考えられているレリーフの、右半分で、酒のため病気になった男が、9人の家族によって、看病されています。
皆さん注意しましょう。
旧基壇は、今は一部しか見れませんが、過去にとった写真が残されていて、それによれば、人間の善業悪業がテーマになっていたようです。善因善果、悪因悪果の思想で、天国と地獄が表されていたようです。アンコールワットにも、同じテーマの浮き彫りがありました。
これは、悪い顔と呼ばれているレリーフで、怒りや、憂いは、みにくい顔になって現われることが説かれています。
レリーフの上に、VIRUPA(邪悪な顔)という文字が、遺されていますが、これは、古代ジャワの言葉です。
やはり旧基壇の悪い顔のレリーフの左隣にあるレリーフですが、何をテーマにしたものかは、忘れてしまいました。
第一回廊は、釈迦の生涯の物語が、120面で示されています。
どの回廊も、東の入り口から始めて、時計回りに見ることになります。
この図は、天界にいる頃のお釈迦様ですが、天女4人に囲まれて座っています。
その回りには、いろいろな楽器を持つ天界の天人たちがいます。
主題は不明ですが、お釈迦様が、施しを行い、それにお祈りをしている人々の姿のように見えます。
左上には、天人も見えます。
とにかく、一枚、一枚、レリーフの出来がすごいです。
釈尊の、兜率天から、地上への降下。
中央で座禅を組んで、瞑想しているのがお釈迦様ですが、その聖殿は、宙に浮いています。
天人たちがその聖殿を手で支えています。
摩耶夫人の霊夢。
真ん中、上部に横たわっているのが、お釈迦様のお母さんの摩耶夫人です。
左上の白象が、天界から降下してきた釈尊で、摩耶夫人は、その白象が、お腹の中に入るという夢を見ました。
亜細亜版受胎告知でしょうか。
浮き彫りだけではなく、様々な場所に仏像が、安置されています。
見事な仏像です。
弓を射る太子様でしょうか。
南国らしい木が立ち並んでいるのも見えます。
摩耶夫人(まやぶじん)が病人に薬草を施す場面です。
中央で、右手で指図しているのが、摩耶夫人で、木の左側で、薬を施す臣下が描かれています。
摩耶夫人の参詣と呼ばれているレリーフです。
いよいよ摩耶夫人が、お釈迦様を産むために、ルンビニー園へ向かう場面です。
二頭の馬に引かれる馬車の上に、摩耶夫人が乗っています。
後から女官が大勢ついて行く様子も表されており、にぎにぎしいです。
ちょっと見にくいですが、画面のちょっと右側に、右脇からお釈迦様をお生みになった摩耶夫人が描かれ、中央の木の左側に、生まれたばかりの釈尊が七本の蓮華の上を歩く光景が描かれています。
その左側では、天人達が合掌しています。
お釈迦様の誕生を祝福している図でしょうか。
涅槃の図。
その下の部分は、普通の石に置き換えられてしまっています。
修復時にどの程度忠実に修復されたかは、今となっては、不明です。
ただ、修復時に残された浮き彫りは、一つ一つが、極めて意義深く、また、芸術的にもすばらしいものであることには、間違いありません。

後ろに、ジャングルを見下ろす仏像の背中が見えます。

ボロブドゥール Borobudur

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